実は kazeの長女は 障害者である
生まれたときは 正常だったのだが 幼いときに大病を患い
右の大脳のほとんどをやられてしまったのだ
今は 左半身がまひしている状態にある
これがもし 7歳以上の年令で発病したならば おそらく
一生寝たきりで すごしただろう
その脳のやられ方は 後日 大学病院の先生が 研究もかねて
やって来たのだが 長女を診て たいしたことないですよといいながら
CT写真をのぞきこんで うそだろ?って おどろいたくらいだったのだから・・
人の脳は 7歳までにその使い方が決まると脳外科の先生が
言ってた だが 幼い年齢が 幸いすることになる
まだ 分担のはっきり決まっていない状態だったので
死んだ右脳の部分を 左脳がカバーしはじめたのだ
もちろん 長女の生来持つ 頑張り屋と きまじめさ
リハビリの先生の熱心さ そして 毎日病院に通えた生活環境の
ありがたさのおかげもあるが
脳外科の先生を 奇跡と感嘆させるほどの回復力をおこし
今 長女は びっこひきながらも歩けるようになり
手は 思うようには動かないが もともとの器用さで
日常生活には 不自由がないようになっている
残念ながら 知能にも影響はでた
まあ 脳をやられたのだから それは 当然のことなのだが
最初これを 受け入れるのは さすがにつらかった
幼いから 最初はそんなに感じなかった
でも 年齢が進むにつれ 言葉の遅れ 理解能力の遅れは
やはり 目の前の問題としてあらわれてきた
え?と おもわれる方もいるかもしれない
脳をやられたんだから 最初から違うでしょ?ってね
でも 幸いに左脳は正常なので 記憶力は人並みなのだ
判断力も 正常 行動も正常 言葉は 幼いときは片言があたりまえ
ただ 理解力にとぼしいのだ
片言は言えるし 言葉の意味もわかるけど
言葉を繋げて 複雑なことがいえない
数字はわかるけれど 計算の意味がわからない
つまり 正常と異常が半分半分混在する・・ということなのだ
まあ 今は 高校生になったので (養護学校の高等科だが)
生活に不自由しない程度に 言葉を伝えて 話もできるし
簡単な計算ならできる
他の兄弟よりも 家のことを手伝ってくれる いいお姉ちゃんに成長している
ときおり起すてんかん発作の他には とくに 気にかけることもなく
いたって 健康なのだが・・・その彼女も 今年卒業する
養護学校なので 卒業式は 遅く13日である
卒業後は もちろん この不況の中 就職なんてできるはずもない
幸い 社会福祉施設の 作業所に行き場は決まったが
4月から施行される障害者自立支援法のおかげで
大変な負担を強いられることになる
障害者自立支援法は 名前の通りに 障害者自立を支援するようなも
のではない
実は 国が 負担を減らすために 施設に支援するお金を削るために
利用者に1割負担させようとする とんでもない悪法なのである
障害者自立支援法ではなく 国支援法と名前を変えてもいいくらいだ
障害者に 収入はない
作業所などで 作業しても ほとんどが すずめの涙である
ほとんど正常に近い人たちが通う ある工場での賃金が いくらか
わかるだろうか?
一日 100円である
一時間じゃない
一日100円×22日だとしても2200円
これで どうやって 1割負担しろというのだろうか?
親がまだ 働けるうちはいい 援助してあげられるから
年金生活になったら くるしい生活をさらに削っても支払えないひとが
続出する・・・・そういう法案なのだ
ちなみにkazeが通わせる予定の作業所は
1割負担で20000円
給食費が10000円
送迎代が8000円 合計38000円かかる予定である
(まだ 正確には決まっていないが)
しかも kazeの娘は 身体障害者手帳でも年金はおりず
療育手帳でも年金はもらえない(正常部分が混在するため
一番軽いのに認定されたからだ)
それくらい 払えよなんていう人もいるかもしれない
私立の高校や大学 専門学校のほうがよほど高いとなじられそうだが
よく 考えてほしい 学校と違って 3年、4年で卒業するわけではない
そのあと就職して 自立して あ~子育て終わったなんて
終わりが来るわけじゃない
えんえんと 毎月支払っていくのである
そのうち 医療保険のように2割負担 3割負担と
いってくるかもしれない恐怖に怯えながら・・・
一緒に通うはずだった子のお母さんは 低所得者である
こんなに払えるわけもないと しょげかえっていた
国民の生活の格差が広がりつつある中
そのうち 私も おなじ涙を流すのだろうか?・・・・
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